多焦点眼内レンズ

選定療養(多焦点眼内レンズを用いた白内障手術)について

選定療養とは、患者さんご自身が選択して受ける追加的な医療サービスで、その分の費用は全額自己負担となります。

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多焦点眼内レンズについて

眼内レンズには保険適用である単焦点眼内レンズと、保険適用外である多焦点眼内レンズとがあります。
単焦点眼内レンズは、1 箇所にピントを合わせる眼内レンズです。そのため、遠くにピントを合わせると近くがぼやけ、逆に近くにピントを合わせると遠くがぼやけます。ぼやけて見えにくい部分は、眼鏡での矯正が必須となります。

画像:単焦点レンズで遠くにピントを合わせた見え方

単焦点レンズで遠くにピントを合わせた見え方
(イメージ)

画像:単焦点レンズで近くにピントを合わせた見え方

単焦点レンズで近くにピントを合わせた見え方
(イメージ)

一方、多焦点眼内レンズは、遠くと近くの2 箇所にピントを合わせる眼内レンズです。眼鏡矯正は不要になることが多いですが、レンズの構造上、単焦点レンズに比べるとコントラストがやや低下する可能性があります。

画像:多焦点眼内レンズで遠くにピントを合わせた見え方

多焦点眼内レンズで遠くにピントを合わせた見え方
(イメージ)

多焦点眼内レンズのポイント

眼鏡矯正に関して

日常生活の大部分は眼鏡に頼らなくてもよくなる可能性が高くなりますが、長時間の読書などでは老眼鏡を掛けた方が楽な場合もあります。

夜間の見え方

暗い場所で強い光をまぶしく感じたり(グレア)、周りに輪がかかって見える(ハロー)ことがありますが、日常生活に支障をきたすレベルのものではありません。術後の時間経過と共に慣れてくることが多いといわれています。

視力回復までの期間

多焦点眼内レンズを通した見え方に慣れるまでに順応期間が必要であり、手術直後から最良の視力が得られるとは限りません。最良の視力が得られるまでに、半年程度かかる場合もあります。

多焦点レンズの適応について

術前の検査結果によっては(たとえば乱視が強い方や、術前のデータが不安定な方、視機能に関わる眼の他の疾患がある方等)、適応外となることがあります。残念ながら、どのような眼の方にでも合うというわけではありませんので事前に相談させて頂くことになります。 以上、万能のレンズというわけではありませんが、患者様の眼の状態やライフスタイルに合わせて、単焦点レンズ・多焦点レンズを選択することが可能となっております。ご自身の今後の生活において適切なレンズを選択致しますので、お気軽にご相談ください。

眼科