スギ舌下免疫療法のご案内

アレルゲン免疫療法とは?(減感作療法)

アレルギーの原因になる物質を少しずつ体に取り入れて体の免疫を調整して症状が出ないようにする治療法

免疫療法の特徴

治療に数年かかる
治療中に
アレルギー症状が
出現しうる
全ての人に効果が
あるわけではない

*血液検査結果でスギ花粉症でなかった場合、 この治療は受けることができません。
(効果が期待されないため受ける必要がありません)

スギ花粉症に対しての免疫療法(減感作療法)

皮下注射 場所:病院
方法:注射
舌下 場所:自宅
治療:2時間舌下保持

免疫療法の可能性

鼻症状を大幅に改善する
他のアレルギー疾患も
調整する
短期間の治療では
効果が消失する

スギ舌下免疫療法の薬 シダトレン

画像:スギ舌下免疫療法の薬 シダトレン

⭕️このような方におすすめします

  • 年齢が12-65歳の方
  • スギ花粉症の症状が強くて困っている方
  • 将来妊娠・授乳時の服用が不安な方

このような方におすすめしません

  • 妊娠中の方、予定している方、授乳中の方
  • 悪性腫瘍(がん)や、免疫系の病気がある方
  • 重症の心疾患、肺疾患、および高血圧がある方
  • 重い気管支喘息の方
  • 全身性ステロイド薬の投与を受けている方
  • 降圧薬(β遮断薬)を内服している方
  • 仕事が忙しく1月に1回の外来が困難な方
  • 毎日・3年以上の治療

毎日・3年以上の治療

スギ花粉が飛んでいない時期に舌下免疫療法を開始
一度治療を開始したら花粉シーズン中/終了後も治療継続

治療時期により、スギアレルゲンの濃度が異なります。

服用方法

服用方法(14日目まで)

画像:服用方法(14日目まで)1

①舌の下に、薬液を滴下します
ボトルを押す回数は、治療日によって異なります

画像:服用方法(14日目まで)2

②舌の下で薬液を2分間保持します
その後、薬液は飲み込みます

画像:服用方法(14日目まで)3

③薬液を飲み込んだ後、5分間はうがい・飲食を控える

服用方法(15日目まで)

画像:服用方法(15日目まで)

基本は一緒です
1回につき、1包(1ml)

服用スケジュール

画像:服用スケジュール

最初2週間は、薬の袋で間違えないようにしっかり確認

服用にあたっての注意

  • 体調が悪い時は服用しない(口内炎・抜歯・風邪・喘息発作など)
  • 服用後2時間は
    ①激しい運動 ②アルコール摂取 ③入浴を避ける
  • 長く服用をやめての再開は医師と相談する。自己判断で治療を中止しない

シダトレンによる副作用

重大なもの 全身のアレルギー症状(極めて稀)
主要なもの 口の中など局所の症状(10%前後)

全身のアレルギー症状

皮膚症状 呼吸器症状
  • 全身の蕁麻疹
  • 掻痒感
  • 紅斑
  • ゼイゼイする
  • 声がかれる
  • 呼吸困難
消化器症状 循環器症状
  • 持続的な腹痛
  • 繰り返す嘔吐
  • 血圧低下
  • 不整脈

全身症状は極めて稀ですが症状出現時は医療機関受診が必要です

局所のアレルギー症状

治療開始1か月前後で10%の人に現れる

  • 口内炎
  • 舌の下がはれる
  • 喉のかゆみ、違和感
  • 頭痛
  • 耳の中のかゆみ

多くの場合、一時的で治療を必要としない

費用の比較

1か月あたりの薬代(3割負担での実費)

通常治療 1シーズン 4,000〜13,000円
シダトレン 1年あたり 12,000円

当院での舌下免疫療法の流れ

1外来受診
・診察(舌下免疫療法の説明)
・血液検査(スギ花粉症の確認)
2シダトレン初回導入
・水曜日・金曜日 10:00(所要時間:1時間)
・血液検査結果報告(スギ花粉症であれば、以下へ進む)
・同意書・調査票の記載
・シダトレン院内処方・初回導入
・30分間院内で経過観察
・この間、病院薬剤師によるシダトレンの注意事項説明

その後の病院受診のタイミング

2週後4週後外来で困った事がないかの確認です

1初回導入(院内)
2外来
2週後
3
4週後
4
2ヶ月後
5
3ヶ月後
6以後、月1回通院

内科