脊椎圧迫骨折について

「脊椎圧迫骨折」とは、背骨（脊椎）が、押しつぶされるように変形してしまう骨折です。
脊椎圧迫骨折の主な原因は「骨粗しょう症」です。

脊椎圧迫骨折が及ぼす影響

脊椎圧迫骨折は、身体にも日常生活にもさまざまな影響を及ぼします。
一般的に、脊椎圧迫骨折を起こして、背中が丸くなると、胸を圧迫するため、肺活量が減少し、身体全体の機能が低下します。また、胃も圧迫されるために食欲がなくなります。
痛みのためによく眠れない日々が続くと、気分がふさぎがちになり、日常生活における活動量も減ります。そうなると骨はさらに弱くなり、骨密度はより低下して、次の骨折が発生しやすくなります。
最終的に、「寝たきり」の生活になる危険性が高まります。

どんな治療法ですか？

脊椎圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体を、骨折前の形に近づけ、安定させ、早期に痛みを軽減することにより生活の質（QOL）を向上させて、骨折前の生活に戻りやすくすることを目的とした治療法です。

この治療法には、バルーン（風船）状の手術器具や医療用の充填剤（骨セメント）を使用します。通常、手術時間は約1時間以内で、傷口は1cm弱（2ヶ所）です。

手術の方法

手術は全身麻酔をして行います。ベッドにうつぶせに寝た状態で背中を2ヶ所（1cm程度）切開し、手術にはレントゲンの透視装置を使用します。

担当医師

非常勤　日本大学医学部附属板橋病院 整形外科 准教授
松本　光司 （まつもと　こうじ）

整形外科

専門・得意分野	脊椎脊髄外科
略歴	日本大学 卒業
資格・所属学会	日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医 脊椎脊髄外科専門医 脊髄モニタリング認定医 日本脊椎脊髄病学会 日本脊椎インストュルメンテーション学会 日本腰痛学会 日本低侵襲脊椎外科学会 東日本整形災害外科学会 関東整形災害外科学会

脊椎圧迫骨折やBKPに関する主な著書